Bonjour.
旅をしたり、普段生活しているところと異なる場所に行ったりするときに気になるのが食事ですよね。
最近はおいしいアフリカン料理が日本でも食べられるようになっているので食べたことのある方もいらっしゃるかと思いますが、日本人の友人には「食べ物はおいしいの?」と聞かれることも少なくありません。
ということで、今回のテーマはトーゴ料理。
以前タンザニアに行ったときには食を楽しむという文化がなく毎日同じものを食べる人も多いと聞きましたが、今回行ったトーゴではとてもたくさんの料理のバリエーションがあって驚きました。
滞在がホームステイだったので基本的には三食ホストファミリーが用意してくれるものを食べました。毎日の夕飯が楽しみになるほど大抵の家庭料理がおいしくていつもホッとした気分に。
すべては紹介しきれないのでここではとくにおいしかった家庭料理を4種類と毎日の朝食の様子をシェアしてみます。
目次
ピノ
日本にはこんな名前のアイスクリームがありますがこちらではこのオレンジの食べ物がピノと呼ばれています。
ピノはキャッサバの粉とトマトソース、家によっては唐辛子などを入れて作るものです。食感はトマトソース味のもち米のような感じでもちもちとしていておいしかったです。滞在中何度かピノを食べましたが私が最も好きなトーゴ料理の一つでした!
こちらは、ピノとチキンのグリル、炒めたトマトとタマネギ。
大抵のトーゴ料理の主食は味付けされていないもので、それに何かソースをつけて食べる、ということが多いようですが、ピノは味付けが濃い目なので味付けをあまりしていない野菜やお肉などと相性が良かったです。
本当においしいので西アフリカに行ってこのような食べ物を見かけたらぜひ試していただきたいです。
アコメ
タンザニアやケニアなどでおなじみのウガリですが、それに限りなく近いのがアコメ。トウモロコシの粉に水を入れて水分を飛ばしながら加熱し、タッパーなどに入れて形を作ってから食べます。
ウガリよりももちもちしていて食感が好きでした。冷めてもそれほど固くはなりませんがやはり出来立ては格別。一度早めに帰宅してあつあつのアコメを食べたときは幸せでした。
この時の付け合わせは魚とほうれん草のような葉っぱの炒め物。この味付けがまたおいしいのです。
もちろん地域によりますが、アフリカというとお肉のイメージかありますし、よく肉が食べられていますが、トーゴの首都ロメは沿岸部に面していてマーケットでもよく魚を見かけました。保存のためか焼かれて売られることが多いようですが日常的に食べられています。
味は青魚のような感じです。生臭すぎることもなくおいしかったです。
一つ言うならば骨がそのまま入っているので勢いよく食べると口の中で刺さります…… 実際私も危なかった(笑)骨にはご注意を。
アロコ
外国人がトーゴに来て一番好きになる食べ物NO.1はおそらくこのアロコでしょう。
アロコは簡単に言うとプランテーン(食用バナナ)を揚げたものです。
この日はアロコとグリルドチキンと炒めた野菜。
タンザニアで何度か食べたのは緑のプランテーンで甘さはなくポテトのような食感でしたが、ロメで売っていたプランテーンはすでに熟している黄色いものばかり。揚げてアロコにしてもとっても甘くてねっとりしていて本当においしかったです。
プランテーンだけではなくサツマイモを揚げたものもアロコと呼ぶらしく、家で食べるときはプランテーンとサツマイモのアロコが同時に出てくることが多かったです。
この日はアロコにオムレツと炒めたトマト、タマネギ。ホームステイ先では卵もよく食べられていて路上で売っているところもよく見ました。
フフ
西アフリカ地域で有名な料理といえばフフというほど知名度の高い料理なのではないかと思います。
日本のお餅をイメージしていただくと一番近いです。でも材料はヤム芋のみ。芋をよくゆでてそれ木でできた杵と臼のような道具でつぶして作ります。作るのに時間がかかるのに滞在中何度も出してくれて幸せでした。
家でフフを食べたときによく一緒に出てきたのがチキンの入ったスープ。手でフフをとり、スープにつけて食べたりチキンと一緒に食べたりします。フフはフォークで食べるよりも手で食べたほうがおいしいのは気のせいかしら。
このスープが本当においしくて幸せで、疲れた日のディナーには幸せな一品でした。日本と比べて気温は高めなトーゴですが温かいスープも食べたりするんです。
道を走っていても「フフのレストラン」という看板をよく見ました。多くのトーゴ人が好んでいる食べ物の一つなのかと感じました。もちもちしていて親しみやすいおいしさなのでおすすめのトーゴ料理。
豚肉のグリル
こちらはパリメへ行ったときのレストランにて。豚肉を焼いたものとピノ。時々骨がついているのでお肉を食べるときは何肉でも注意が必要です…
あと横についてくる緑の唐辛子が最高に辛いので、辛さになれていない日本人が泣かないためには、はじめによけるのが賢明です。(笑)
今日は豚を食べるよ!と一緒に行った方々が張り切っていました。現地では鶏肉が日常的に食べられていて、豚肉は少しごちそうのようです。
毎日の朝食
トーゴではパンが良く食べられています。その辺にいる子どもたちもパンをかじっていたり、ロメで5分歩けばパンを売っている人を見かけたり。トーゴ人にとってとてもなじみのあるもののようです。
パンの種類は少なくシンプルなパンがほとんどですが、バゲットのようなもの、ミルクパンのようなもの、クロワッサンなど。
主食はアフリカらしいトウモロコシや芋類が多い一方、パスタやパンなど小麦から作るものも食べられているので様々な国の影響を受けているのであろう主食の種類の多さが興味深いなと思います。
朝ごはんは毎朝コーヒーか紅茶、それにパンと時々バナナなどのフルーツを食べていました。トーゴに行ってパンを食べるのは不思議な気分かもしれませんがおいしいパンも多いので食べてみると楽しいですよ。
食べた中では、細長くてバゲットくらいの大きさで形が少しいびつなパンが一番おいしかったです。
最後に
トーゴにいて思ったのは皆料理が上手だということ。
多くの女性たちは料理に対してとても長い時間を費やし、長い時間をかけてマルシェに行って食材を調達します。特に家の仕事をすることの多い女性たちにとって料理というのはとても重要な要素の一つのようです。
これから外のものが今まで以上に入ってくるにつれて、加えて女性が社会に出ていくような時代へと変化していくにつれて、おそらくトーゴの食も少しずつ変化していくのかと思いますが、便利なものが増えていくとしてもマルシェで買ってきたものを自分の家で調理し、家庭の味を大切にするという文化は変わってほしくないものです。
アフリカと聞くとおそらく食べ物は安全なのか、おなかは壊さないのかと心配になる方もいると思いますが、フルーツは生で食べられますしお肉などはやたら火をよく通すので心配はしなくても大丈夫。個人差はもちろんありますが、私は一度もおなかは壊しませんでした。
知らない国の料理、食べたことのない料理を口にするのは勇気のいることかもしれませんが(特にアフリカン料理はなじみがないので)、ぜひ旅行でもなんでも異国の地へ行く際はその土地のものをトライしてみてはいかがでしょう。
その地に行かなくても日本にあるレストランに行ってみるのもよいと思います。
日本にもアフリカ人によるアフリカン料理屋さんは多数ありますのでそこから文化に触れるというのも一つの方法なのではないかと思います。
ここまで文化をダイレクトに体感できるというのは食べ物ならではですから。
はじめまして、しばらくパリメで生活していました辻と言います。
ブログの中で出てくるパリメのレストランが私のトーゴのホストママの
レストランでしたので思わずコメントしてしまいました。
良い写真撮られますね!
ご縁があってどこかでお会いするタイミングがあればよろしくお願いします。