この時期よく見かけるお菓子、シュトレンとは?

この時期よく見かけるお菓子、シュトレンとは?

クリスマスといえば……

たくさんのお菓子が思いつきますよね。

フランス語をやっている者としては、ブッシュドノエルやクグロフなど、フランスのお菓子が思い浮かびます。

しかし、最近流行っているのが

Stollen シュトレン(シュトーレン)

発音からわかるかもしれませんがドイツ出身のお菓子(パン)です。

お菓子好きにはおなじみかもしれませんが、今回はこのシュトレンを少しだけ解説してみますね。

何でできているの?

どんなお菓子なのかを知るためには、原材料を知ることがまず第一歩。

ということで、基本的な材料をご紹介します。

  • 小麦粉
  • バター
  • 牛乳(水)
  • イースト(酵母)
  • 砂糖

これらの材料が生地として使われる主な材料になります。

これだけ見るとブリオッシュなどのパンと同じような材料ですが…

そこに以下のものを加えて生地が完成します。

  • 洋酒につけたドライフルーツ(レーズンなど)
  • オレンジやレモンのピール
  • ナッツ(アーモンド、クルミなど)
  • スパイス(シナモン、カルダモンなど)
  • マジパン(オプション)

これらの材料はよく作られる材料なのでお店によっては上記のものを使わないお店も多くあります。あくまで参考までに。

材料を見てもわかるように、イーストを使う、つまり発酵させるプロセスがあります。さらにケーキのようにバターや卵、砂糖といったものも使われます。

食べたことのある方はわかるかと思いますが、「パンのようなケーキ」「ケーキのようなパン」と表現できる食べ物です。

いつから流行りだしたの?

生きている年数が長いわけでもないので(笑)、私もあまりはっきりとは分からないのですが

調べてみるとどうやら日本で初めてシュトレンが売られるようになったのは1969年なのだそう。(結構早いうちに入ってきたのですね。)

それからしばらく経ち、パンの人気の上昇やSNSでの広がりによって2014年頃から知名度や人気が高まり今ではパン屋さんやお菓子屋さんでよく見るものとなったようです。


こちらは去年私が作ったシュトレン。

シュトレンのオリジン

そもそも、シュトレンはいつから食べられているのだろうかと気になって調べてみました。(参考資料は最後にあります。)

食べ物の起源ははっきりとわからないことが多いのでアバウトではありますが、簡潔にまとめたので興味のある方は読んでみてください。

一番初めのシュトレン

歴史的にシュトレンとして一番初めに作られたのは1330年頃。

日本で言えば鎌倉幕府が滅亡するのが1333年ですから、鎌倉時代末期ごろにはもうシュトレンがあったということになります。

その頃の主な材料は、小麦粉と麦と水。

これらの三つの材料で作った素朴なお菓子が「シュトレン」として献上したという記録が残っているのだそうです。

Dresden(ドレスデン)のシュトレン

ドイツはザクセン州に位置するドレスデンでは、1400年のころにはすでにシュトレンが作られていたようです。

公式な記録として残されている一番古いシュトレンは1474年。フルーツの入ったどっしりとしたパンとして認識されていました。

ただ、当時はアドベントの期間にバターを使うことが禁止されていたため現在のようなシュトレンではなく、

小麦粉・イースト・オイル・水

それにレーズンやアーモンド、オレンジピールなどを加えて作っていたようです。

バターやミルクなどリッチな材料を入れない当時のシュトレンは味気が無くて人気がなかったようです。

バターが使えるようになったのは1491年から。「butter-letter」として知られる文書が出されて、それからバターがシュトレンに入れられるようになりました。

とはいえそれは、宮廷に納めるシュトレンを作る職人のみ。バターを使った人は罰金を払わなければならず、そのお金は教会を建てるために使われたのだそうです。

Striezelmarkt ドレスデンのクリスマスマーケット

1434年に始まったドイツで一番古いとされているクリスマスマーケットが

ドレスデンのStriezelmarkt(シュトリーツェルマルクト)。

そのマーケットで16世紀になって大衆向けにシュトレンが売られるようになったようです。

シュトレンのお祭り「Stollenfest」というものも開催されるようになり、

現在のお祭りとしては500人規模のパレードが行われて、大きなシュトレンを切って分ける、というお祭りのようです。

公式ウェブサイトによると2018年今年の開催は12月8日。

カットしたシュトレンは500グラㇺ、6ユーロでStriezelmarktで売られるそうです。

シュトレンが日本で人気の理由

これはシュトレン好きの私の主観ではありますが、いくつか人気の理由を考えてみました。

1.バラエティー豊かな種類

まず、パン屋さんやお菓子屋さんによって食感や味が異なるということ。

他のお菓子に比べて個性が出やすいお菓子なのではないかと思います。

例えば「ショートケーキ」を考えてみます。

使われるのはスポンジとクリームといちご。それぞれのお店で形状や味が異なるとはいえ、あくまでメインの材料は同じですよね。

それに比べてシュトレンは作り手によって自由に味が変わってしまうのです。

ドライフルーツに何を使うか、例えばレーズンとオレンジを使ったものと、イチジクとアプリコットを使ったものでは全く違うシュトレンが出来上がります。

そしてスパイスに何を使うか。スパイスを入れずに作る方もいれば、4種類ほどのスパイスを配合して作る方もいたりします。

本当に奥が深くて作る側としては正直悩ましいのですが

その分個性が出て買う側としては楽しいのではないでしょうか。

個性が出てくると「食べ比べ」が流行ります。実際に食べ比べイベントが開催されていて、私も昨年食べ比べました(笑)

2.少しずつ食べるという特別感

ドライフルーツがたくさん使われたどっしりとしたお菓子というだけあって

シュトレンは普通のケーキよりも高い価格で売られていることが多いです。(ケーキによってはもちろん高いものもたくさんありますが。)

(目安は一つ2000から3000円程度)

また、大抵のシュトレンが日持ちするということで時間をかけて食べるお菓子として知られています。

出身地のドイツでも、クリスマスの一か月前から一日一切れずつ食べてクリスマスまでカウントダウンして食べるという風習もあるようです。

値段が高く少し高級感があり、さらにどっしりとしているから少しで満足できるという特別感が

プレゼントしたくなる、つい買ってしまいたくなる秘訣かもしれません。

3.粉砂糖に包まれた冬らしさ

最近はビジュアルが重要視される飲食業界。

四季のある日本は特に「季節感」というものが写真に収めたくなるということで人気を博しているように感じます。

クリスマスのお菓子として知られるシュトレンは一般的に粉砂糖でコーティングされています。

冬といえば雪、つまり白を連想させますよね。

白いコーティングに包まれたシュトレンはおそらく写真にも撮りたくなるお菓子として人気があるのではないかと思います。

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございます。

いかかでしたでしょうか。

シュトレンの材料でも紹介しようかな、と書き始めた記事が歴史も気になる、いつ日本に入ってきたの?と知りたいことが増えていつも通りの長さの記事になってしまいました。

これでも書ききれないくらいシュトレンは歴史もあって奥が深いので興味のある方は下の参考文献を見るなり、いろいろ調べてみてください。

何かこの情報違うぞ、こんな面白いこと見つけたよ、という方はコメントでもContact欄からダイレクトメッセージでも送っていただけたら嬉しいです。

それでは素敵な12月を。

参考資料

(ドイツ語が読めればもっと詳しいシュトレンのオリジンなどを読めたのかもしれませんが…… )


Hoping you have a great day,

Yuriko


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